ED治療薬としてはバイアグラと精力剤が主に用いられています。
どちらもEDの改善に効果が期待できるわけですが、別なものとして扱われるのはそれぞれに違いがあるからです。では具体的にどんな違いがあるのか、これを知っている人は少ないはずです。
ここではバイアグラと精力剤の違いを中心に見ていき、最終的にED治療薬としておすすめなのはどちらなのかも考えてみます。
バイアグラと精力剤の違いを把握すれば自分に合っている方を見つけることができ、効率良くEDの治療が行えます。
大きな悩みとなるEDの改善を目指すためにも、バイアグラと精力剤の両方について知識を身に付けておきましょう。
もくじ
まずは勃起の仕組みを知ろう
EDを治療するためには勃起の仕組みを知ることも大切です。
なぜ勃起という現象が起きるのか、なぜEDになると勃起がしにくくなるのか、この点を知れば、効果的な対策がどんなものなのかも見えてくるでしょう。
多くの人はペニスに血液が流れ込むことで勃起するというのは知っているはずです。
ですがそれだけではなく、勃起という現象には一酸化窒素の存在が大きく関わっています。
人間の体の中では一酸化窒素が作られていて、一酸化窒素が体内で増えると血液の流れが良くなります。
つまりペニスにも血液が流れやすくなり、勃起しやすい環境を整えてくれているのです。
ですが年齢を重ねてくると一酸化窒素の量が徐々に減っていき、血液の流れを良くする働きも衰えていきます。
こうなるとペニスに血液が流れにくくなり、勃起しにくい、または勃起してもすぐに萎えてしまうような状態になると言われています。
若い頃は平気だったのに年齢と共に勃起しにくくなってEDと感じるようになった、こういう人は体内の一酸化窒素が不足している可能性があります。
もちろんEDの原因は、精神的なことが原因になっていることもあるので一概には言えませんが、EDの大きな原因になっていることも確かなのです。
勃起は単純に血液だけでなく、体内で作られる一酸化窒素も大きく関わっていることを覚えておきましょう。
そして一酸化窒素に対する対策を講じることも治療では必要になってきます。
酵素の存在もポイント
一酸化窒素の量が減ってしまうこともEDの原因になりますが、関連して体内で作られる酵素の存在も見逃せません。
この酵素は一酸化窒素を分解する働きを持っているからです。
せっかく作られた一酸化窒素が酵素によって分解されてしまい、より少ない状態になってしまえばEDの症状も進行、もしくは悪化するかもしれません。
EDの改善を目指すうえでは非常に厄介とも言える酵素ですが、これはEDの人の体内でだけ作られる成分なのかというと違います。
酵素は誰の体の中でも作られていて、人間にとって必要不可欠な存在です。作られる量もEDとそうでない人での違いはなく、まったく一緒です。
酵素そのものが悪い存在なのではなく、結局は一酸化窒素の作られる量が減っているのが問題です。
なんらかの原因で酵素の量が異常に増えたり、一酸化窒素を分解する働きが強まるわけでもありません。
ただ、酵素が一酸化窒素を分解してしまうと勃起にしにくい状態になってしまうため、EDの人にとっては面倒な存在であることも事実です。
そしてこの酵素はバイアグラと深い関係を持っています。
バイアグラがEDに効果を期待できるのはなぜか?
バイアグラの仕組みは一酸化窒素を分解する酵素の働きを抑え、一酸化窒素が分解されにくくし勃起力を高めるというものです。
加齢などによって一酸化窒素の作られる量が減ったとしても、一酸化窒素を分解する酵素の働きを弱めればしっかり勃起できるという考え方です。
強制的に血液の流れを良くして勃起しやすい、勃起が持続しやすい体内環境にしているとイメージすればいいでしょうか。
酵素の働きを弱める効果はバイアグラを服用してから短時間で現れ、服用後1時間もすればバイアグラの効果はピークを迎えるとされています。
自然と勃起するわけではありませんが、この状態で性的興奮を覚えればいつもよりも勃起しやすく、その状態も長くキープしやすくなるわけです。
バイアグラを服用するなら性交渉をする1時間前くらいがベストと言われますが、1時間もすれば酵素の働きが弱まっているのです。
非常に即効性のある治療薬と言え、その意味ではとても便利な治療薬でもあるでしょう。
服用して1時間後には効果が期待できるわけですから、EDの状態だが性交渉はしたい、しなければならないという時に役立ちます。
バイアグラの効果は24時間すれば完全になくなるとされていて、当然ながら酵素も本来の働きを取り戻して一酸化窒素を分解するようになります。
当然ながら勃起力もまた弱い状態に戻っていますので、再度勃起したい時は、改めてバイアグラを服用しなければなりません。
バイアグラは1日1度の服用が限度と決められていますから、たとえ必要だとしても1日に何度も服用はできないという問題も抱えています。
バイアグラは一時的な対処を可能にする治療薬
上記の説明でもわかるように、バイアグラは一時的に酵素の働きを弱め、勃起力を高めてくれる治療薬です。
そのため飲み続けたからといってEDが完全に治るかというとそうではありません。EDを治療する薬というよりはEDの症状を一時的に抑えてくれる薬と考えるべきでしょう。
痛み止めと同じと考えればいいでしょうか。
痛み止めも辛い痛みを抑えてはくれますが、痛みの根本的な原因となっている病気やケガを治すわけではありません。
それと一緒で、バイアグラもEDの完治を目指すならどんなに飲んでも効果は期待できないのです。
とはいえ一時的だとしても勃起力を高めてくれるというのはありがたいことで、多くの男性がお世話になっています。
効果が一時的なものだから使う意味がないのではなく、いつ、どう活用するかが大切です。
性交渉の前にあらかじめ服用しておくなどすれば、大切なパートナーとの営みも上手くいきますし、バイアグラを飲めば大丈夫だと考えれば精神的な負担も軽減されるでしょう。
ただし、EDの完治を目標とするならバイアグラを飲んでも有効な効果は期待できない、そのため別な対策を考えることになるというのが覚えておきましょう。
精力剤はなぜED治療薬として使われる?
では精力剤はどうでしょうか。
精力剤はバイアグラのように酵素の働きを弱めることはできません。
ですがバイアグラにはない非常に特徴的な働きを期待できます。
その働きというのが一酸化窒素の作られる量を増やすという効果です。
一酸化窒素が作られれば血液の流れが良くなって勃起しやすくなる、これはすでに説明した通りですが、酵素がその一酸化窒素を分解してしまうことが大きな問題でした。
加齢などによって一酸化窒素の作られる量が減っている中で、さらに酵素に分解されてしまうと体内の一酸化窒素の量は極端に少なくなってしまいます。
そこで多くの精力剤は一酸化窒素の作られる量を増やすことを目的としています。
一酸化窒素を作り出すのに不可欠なアルギニンやシトルリンといった成分を配合しており、これらの成分を精力剤として飲むことで若い頃のように豊富な一酸化窒素を作り出せるようになれば、バイアグラのように酵素の働きを弱めなくてもしっかり勃起できるというわけです。
同じくED治療薬として活用されるバイアグラと精力剤ですが、勃起を導くまでの方法はまったく違うことがよくわかります。
バイアグラのような即効性はない
バイアグラは飲んで1時間後には効果が感じられるように作られていますが、精力剤はそうではありません。
たとえば1度飲んだくらいではまったく体の違いを感じることはできないでしょう。
精力剤は継続して飲み続けることで徐々に体内の環境を整え、一酸化窒素がより作られるようにサポートを行います。
そのため即効性はなく長期的に続けて、初めてその効果が期待できるものです。
今すぐにでも勃起したい、そんな時にはバイアグラを飲むべきです。
ただ、精力剤はバイアグラとは違い体内環境を整えることでEDの根本的な治療を目指しています。
一酸化窒素の作られる量が増えれば自然と勃起するようになり、バイアグラの力を借りる必要もなくなります。
元気だった頃と同じように自然に勃起し、自然にその状態維持されるわけです。
効果を感じられるようになるまでは時間がかかりますが、精力剤ならEDの完治を目指すことも不可能ではありません。
そう考えると、EDの治療を本気で目指すならバイアグラではなく精力剤を飲むのが正しい治療の仕方と言えるのではないでしょうか。
根気が必要になるのは間違いありませんが、精力剤を飲むことで一酸化窒素が作られやすい体を目指せます。
一酸化窒素が体内で増えれば勃起しやすくなってEDの治療が目指せる、これがポイントです。
結局どっちがおすすめなのか?
ここまで勃起の仕組みを理解したうえで、バイアグラと精力剤の違いを見てきました。
結局のところ、ED治療薬としておすすめなのはどちらなのでしょう。改めてバイアグラと精力剤の違いや特徴を整理してみましょう。
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これら4点が特に重要な違いや特徴になるでしょう。
まずはこのポイントを踏まえたうえで、自分にとってどちらが適しているのかを考えることが大切です。
とにかく時間をかけずに勃起させてくれればいいという人はバイアグラが適していると言えますし、時間をかけてもじっくりEDを改善させたい人は精力剤の方が適しているでしょう。
このあたりは人によってそれぞれ状況が違うので、適している治療薬も変わってきます。
また、バイアグラと精力剤は併用することも可能なので、精力剤で体の環境を整えつつ、いざという時はバイアグラを飲むという選択肢もあります。これなら長期的な目で治療を行いながら、短期的な面での問題も解決されます。
どちらかだけを使うのではなく、バイアグラと精力剤の両方を上手に活用することもEDの治療を目指すうえでは必要なことになるかもしれません。
その分お金がかかりますし手間も増えますので無理をする必要はないのですが、どちらか決めきれない時は併用という手段も検討してみるのがいいでしょう。
EDの完治を目指すなら精力剤を
バイアグラの効果は一時的なもので、どんなに飲んでもEDが根本から治ることは期待できません。
EDの症状を短時間だけ抑え、その間だけは従来のように勃起できるようになるだけです。
短時間で勃起力が回復しますから非常に便利なのですが、バイアグラに期待できる効果はそれだけとも言えるのです。
一方で精力剤はすぐに効果は出ませんが、配合されている成分の働きによって一酸化窒素が作られる量を増やしてくれる効果が期待できます。
長く飲み続けることで体質の改善が目指せると言い換えてもいいでしょう。
体質が改善されれば以前のように勃起できるようになる、つまりEDが治療できる可能性も十分にあります。
すぐに勃起させたい時はたしかにバイアグラが便利で、その便利さから愛用している人もいます。
ただしバイアグラには副作用もあり、根本的な問題の解決も難しいというのが結論です。それならば精力剤を継続して飲み、自身の体質改善を目指して自然に勃起できるようになった方が良いのではないでしょうか。
バイアグラと精力剤のどちらがおすすめなのか、それはEDをしっかり治療できる可能性があるという点からも精力剤の方がおすすめだと言えます。
バイアグラも精力剤もED治療薬ですが、期待できる効果は大きく違います。
どちらを使えばいいか迷った時は精力剤から始めてみることをおすすめします。
精力剤ならEDの根本的な治療も目指せますし、長く続けることで体質改善のサポートをしてくれます。
バイアグラは即効性があり役立ちますがその効果は一時的なものなので、あくまでもEDに対処するための薬です。
バイアグラをどんなに飲んでも効果が切れればまたEDに逆戻りするわけですから、精力剤の方が優れた治療薬と考えられるようになっています。
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